2010年10月3日日曜日

電子ピアノを触ってきた。比較

2ch の電子ピアノ関連のスレッドを見ていたら急に色々気になってしまい、地元の島村楽器とビックカメラに行って、電子ピアノを見てきました。

以下、昨日出かけて得た情報や感想と2年前に見た印象、ネットで調べた情報を混ぜながら感想を書いていきます。但し、高級な機種 (20万円以上) にはあまり触れていません。うろ覚え情報も紛れ込んでいるかも知れません。あと、カワイはあまり見てないから評価出来ない。

結論から言うと、低価格はコルグ、10万円以上はヤマハ、といったところでしょうか (特に、鍵盤のタッチ的な意味で)。

鍵盤

工業製品として見ると、低価格帯のカシオとローランドは鍵盤がガタガタしていて頼りなかった (鍵盤を横にスライドしてみるとわかる)。その点ヤマハは廉価版の GHS 鍵盤でもしっかり作ってあった印象。コルグ RH3 は言うまでもなく良く出来ている。コルグの NH 鍵盤は、店頭では売り切れだったために触れなかったが、店員曰くヤマハの GHS に近いとのこと。

ヤマハ GHS と GH での比較だと、GHS の方が鍵盤が軽く、GH の方が生のピアノに近づいた感じ?

カシオ Privia は、嘗ては価格帯にしてはよく出来ていると思ったものだが、鍵盤をよく見てみるとやはり粗はあるという印象。弾いてみると、鍵盤の支点側が他メーカーより固いし (鍵盤が短いようだ)、2ch のスレには「鍵盤を押したときに手にくる衝撃」について書かれていて、言われてみれば確かに、である (恐らく、長時間曲を弾いていると手が疲れてくるのだろう)。ただ、これはローランドの10万円以上の機種でも当てはまるかもしれない。あと、同じカシオでも Celviano の方が Privia より少しタッチが良いかもしれない。

音色

今の電子ピアノでは、タッチの強さごとに音色をサンプリングしているのが当たり前になってきているが、2年前に聞いた話 (今は知らん) だと、その段数がヤマハの廉価版は2段階。コルグの一部機種 (SP-250, LP-350) も2段階だった。同じ2段階ならヤマハは弱い音がやかましく、コルグは強い音がこもっていると感じる。廉価版の音色ならコルグがヤマハに優っている気もする (飽くまでスピーカーから出た音の比較だが)。その一方で、ヤマハの P-95 (2010年発売) を見た感じでは、スピーカーこそショボイものの意外にもピアノっぽいニュアンスは出ていた (音のアタックやリリースとか)。
カシオは、Privia について、少なくとも自分好みの音色ではなかった。5万円前後の同価格帯ならコルグよりよっぽど進んだ信号処理をしているのになぁ。Celviano シリーズで音が良くなったと感じつつも、「スピーカーから鳴ってます」的な音の雰囲気は抜けなかった。
ローランドは、ヤマハとはまた違う響きが良い (好き嫌いはあると思う)。Web サイトを見ると益々欲しくなるが、鍵盤さえ良ければなぁ...
ペダルによる音の変化については2年前のカワイがカタログで謳っていたが、今では殆どのメーカーが上位機種を中心に実装している (但し、ペダルの音は聞いて比べてはいない)。ただ、所有の SP-250 はペダルで音色は変化しなかった。余談だが、Mac の GarageBand (初代) 内蔵のピアノの音もペダルで音色が変化した。

ヤマハやカワイは、自社のピアノの音をサンプリングしたものを用いている一方、ローランドやコルグなどは複数社のピアノの音をサンプリングしてそれらの音色を融合したものを用いているんだそうだ (楽器屋さんの店員も言っていたし 2ch にも書いてあった。いづれも2年以上前の情報だが)。故に、ヤマハ・カワイのピアノの方がかなり素直な音色が出ていたし (そういう音しか出ないが)、コルグの音色が電子音っぽくなりやすいと嘗て言われていたのも納得である。そんな中ローランドは信号処理がうまいんだろうな。あと、コルグの島村楽器オリジナルモデルでは、音色を融合せずに複数メーカーのピアノの音色を「(地名) + ピアノ」(例: ハンブルクピアノ) という名前で複数積んでいて、だいぶリアルな音色が出たのを記憶している。

2年前は強弱の音色が3段階とか4段階とか言われていたのが、今日ローランドの Web サイトを覗いてみると無段階に~とか書かれていて驚いた (恐らく、何段階かある音を滑らかに変化させていると言うことだろう)。電子ピアノのようなデジタルでできたものって、2年も違うと何かしら発達しているよね。メモリの容量も違えば信号処理の仕方もどうやら違うようだ。それだけに、ロングセラーモデルなんてありえないのかも (デジタルのオーディオ機器も同じだね)。

コストパフォーマンス

2年前に3~5万円前後の電子ピアノで比較してみたところ、ヤマハはダントツで音色がダメダメだったと思う (カシオの方が良いぐらいだった)。もっとも、この価格帯で自然な響きを追求する方が間違っている気がするが。ただ、低価格帯ながら音にこだわっているのはカシオだと思う (ちゃんと4段階の強弱でサンプリングしているし)。ただ、カシオの鍵盤で強弱が生かせるかは疑問だしピアノの練習にはあまりお勧めしないが w
鍵盤は低価格でも上位機種と同じ RH3 を搭載しているコルグがおすすめ。どうやら、嘗て松下電器が開発した鍵盤をそのままコルグが譲り受けたものが RH3 のようだ。

その他、島村楽器にて

2年ぐらい前に島村楽器に行ったときには、コルグの島村楽器オリジナルモデルなるものがあり、ヨーロッパの数社のピアノの音色が収録されていた。音色はとても良く、値段も15万円ぐらいでコスパにも優れていたと記憶している (但しうろ覚え)。今回島村楽器に出かけて店員さんに聞いてみたところ、この機種はすでに売っていないとのことで残念だった。オリジナルモデルの話がくるのは結構急らしく、またコルグが出してくれるかは分からないとのこと。

感想

半導体の技術が違うから当然かも知れないが、全体的に、10年前の上位機種よりは現在の5万円クラスの機種の方が音色がしっかりしていると思う (スピーカーはショボイが)。
コルグは低価格帯ながら、音のサンプルを Web サイトで公開していて、好印象だった。それでいてタッチも良く、ピアノを練習する人の味方だと思う。
カシオは、ピアノとして見ると駄目な部分が多いと思うが、工業製品としてみると、なかなか良く出来ている。非楽器メーカーながらこだわって作られているという印象。
ローランドは鍵盤さえ良ければいいのだが、、

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