2012年8月24日金曜日

Yamaha SY35 #1 (分解・鍵盤の修理)

ヤフオクで落札したジャンク品の SY35、中からカラカラと音がしたり、一部鍵盤が破損していたり反応が悪かったり、また、ボリュームスイッチの反応がおかしかったり…というシロモノでした。
では、こいつの中を見てみようと思います。

まずは開腹。裏蓋からネジを外します。外側16本、内側6本。
基板に取り付けられている奥 (写真の上側) の黒いネジ4本、手前 (写真の下側)の金色のネジ3本、金具の黒いネジ3本を外して、基板を外します。電源スイッチのツマミも筐体外側から引っ張って外します。
基板から取り外すコネクタは8箇所。

手前の金属板を外します。ネジは4箇所。そのうち2ヶ所は GND が他の基板とつながっています。


鍵盤ユニットを外します。GND の繋がったネジが3箇所、筐体に留められているネジが7箇所。

個別のキー (鍵; けん) を外す前に、鍵盤ユニットをひっくり返し、キーの支点部分にあるゴム状のストッパーを抜きましょう。端っこから引っ張れば取り外せます。

キーを外す時は、鍵盤の奥に向かって押してやると支点の部分が浮くので、浮かせたら手前に引き外します。
黒鍵は、手前の白鍵を外さないと外せません。

キーを取り付ける時は、キーの裏に2ヶ所の突っ掛かりがあるので、そこに板バネをセットし、鍵盤に取り付ける時に引っ掛ける部分 (2ヶ所) に注意しながら手前から奥に押し、支点を押さえたら力を抜いて手前に戻していきます。

キーの支点部分には音名が書かれていました (写真)。一度に取り付ける時はそれに注意しましょう。

破損していた鍵盤、支点の部分がこんな風になっていました。
写真: 正常な鍵盤 (手前) と破損した鍵盤 (奥)
中からカラカラと音を立てていたのは、割れた支点部分の破片でした (破損した鍵盤3つ中2つの破片が見つかりました)。

そこで出てくるのがアロンアルファ。

これで割れた部分をくっつけます。それだけだとちょっと不安なので、爪楊枝を細かく切って加工し、これで補強します。

修復したキー #1

修復したキー #2

破損箇所の欠片が見つからなかったところについては、割り箸を加工して出っ張りを作りました。

まず、キー側の欠けた部分をカッターで平らにし、紙やすりで磨きます。
次に、そこにぴったり合うようにカッターで割り箸を加工し、接着面を紙やすりで磨きます。正常な鍵の形と見比べながら角度等を調整するとよいでしょう。
アロンアルファを接着部分に塗り、素早くくっつけます。

これだけだとちょっと不安なので、ホットボンドで補強します。鍵盤にキーを取り付ける時に突っかからない場所に塗りましょう。

完成 w

作業が終わったら逆の手順で組み立てます。

続き。次の記事ではキーボードのセンサー部分を見ていこうと思います。

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当機種用の純正品 AC アダプタ、PA-3 (10V / 700mA)。似た型番のアダプタもあるが、電圧に注意。